株とFXの違いは?異なる点を徹底比較!
投資を始めたいと思っている方が、FXと比較しがちなのが株でしょう。とはいえFXと株の共通点は、Webの普及で個人投資家が参入しやすくなったことくらいです。投資対象はもちろんのこと、さまざまな点で大きく異なります。両者の異なる点を比較することは、自分がどちらに向いているかの判断に役立つでしょう。
投資対象
FXでは各国の通貨が、株では企業の株式がそれぞれの投資対象です。
FXの投資対象は各国の通貨
通貨といっても、現金が売買されているわけではありません。FX投資で実際に売買されているのは「米ドル/円」など、異なる2つの通貨を組にした通貨ペアと呼ばれるもので、為替が売買されています。
株の投資対象は上場企業
株式投資の投資対象は、「東京証券取引所」「JASDAQ(ジャスダック)」など証券取引所であつかわれている企業の株式です。投資の動機は「仕事で付き合いがある企業だから」とか「面白い商品を出しているから」などさまざまでしょう。
投資対象の数
国連加盟国は200近くありますが、意外と投資対象が少ないのがFXです。
FXで取引される通貨ペアは約50
世界では200近くの通貨が流通しているものの、FXで取引されている通貨は10種類程度です。それぞれのペアが投資対象になりますから、約50といったところになります。安定性に注目するならドルや円、ユーロなどの基軸通貨、利回り(スワップポイント)に注目するなら豪ドルや南アフリカランドなどが人気です。
日本株なら約4,000社
日本の株式市場に限っても、約4,000社が上場しています。これだけ多いと、投資先を絞るのが大変になりますね。
変動要因
簡単にいってしまうと国や企業、それぞれの景気で変動するのですが、もう少しだけ詳しく見てみましょう。
FXはマクロ経済的要因で変動
通貨を発行している国の金融政策やGDP、雇用情勢、個人消費などが要因で変動します。たとえばFRB(米中央銀行)が「金融緩和を行う」と発表すると、それまでの利回りが期待できなくなりますから、米ドルを手放す投資家は増えるでしょう。
株は企業の業績で変動
誰もが投資したいのは好調な企業ですから、投資家が注目するのは決算です。また輸出を行っている企業なら円安のほうが有利など、為替相場なども変動の要因となります。
値動き
値動きの幅が小さいのがFX、大きいのが株です。
FXは大きくても年間30%程度
FXは1日の値動きがせいぜい数%で、大きな値動きはありません。FX市場で取引されている通貨なら暴落は考えにくいですから、通貨は比較的安全な投資対象と考えることができそうです。
とはいえ値動きが小さすぎると、大きな利益を狙うことができません。そこで大きなレバレッジをかけることができるのです。
株は化ける企業なら100倍以上!
FXと比べると、大きな値動きがあるのが株です。たとえば新規公開株(IPO銘柄)なら、公募価格の数倍になるということはめずらしくありません。一方で業績がともなわないと、暴落してしまうこともあります。
金利差
FXや株で利益を得る方法は、通貨や株価の変動だけではありません。金利差や利回りでも利益を手にすることができます。
FXは金利差
低金利が続く日本と異なり、新興国は高金利。両者の差を受け取ったり支払ったりする仕組みをFXではスワップ(ポイント)と呼びます。スワップは投資額に連動して毎日付くもの。25倍のレバレッジをかけているなら、25倍のスワップを受け取る(支払う)ことになります。
株は配当金
株式に投資している金額に応じて、配当金が年2回支払われます。銘柄によっては、配当以外に特典も付き、株投資の魅力となっています。
レバレッジ
レバレッジとは投資金額に対して、動かせる金額を表します。レバレッジの大きさが、FXの魅力のひとつです。
FXは最大25倍
国内のFX業者では最大25倍となっていますが、海外の会社の中には、実に200倍ものレバレッジをかけられるところもあるとか。しかしあまりにも大きすぎるレバレッジは考え物です。
株は最大3倍
株の投資では、自己資金の3倍まで信用取引を行うことができます。しかし6か月以内に清算しなくてはいけなかったり、金利の支払いや追加で保証金(追証)を支払う必要もあります。近年では清算期限を定めない会社も登場していますが、FX取引なら追証がほぼ発生しません。
取引時間
時間的な融通が効くのがFX、効かないのが株といえそうです。
平日24時間取引できるのがFX
平日ならいつでも取引できることを利用して、多くのサラリーマンや主婦の方々がFX取引を行っています。
市場が開いている時間しか取引できないのが株式
夜間取引を行っている証券会社もありますが、基本的に9時~11時30分と12時30分~15時まで。市場が開いている時間しか取引できないのが株式です。
以上のようにFXと株は、似ているようで大きく異なります。それだけに、どちらが向いているかは一概にはいい難く、じっくり比較しなければなりません。東京のFXスクールの中には、取引を体験できるイベントを開催しているところもありますので、実際に足を運び、FXの醍醐味を感じてみるのもよいかもしれません。