FXと仮想通貨の違いは?異なる点を徹底比較します!
これから投資を始めようと思っている人の中には、FXと仮想通貨の違いがよく分からないという人もいるのではないでしょうか。両者は似て非なるもの。始めやすさや特徴も異なるため、事前に違いをしっかり理解しておきたいところです。この記事では、FXと仮想通貨の違いについて丁寧に解説します。
FXとは?
まずはFXとはどういうものなのかを見ていきましょう。FXとは英語でForeign Exchangeの意味。日本語に訳すと「外国為替証拠金取引」となります。
一言で概要を述べると、「外国の通貨売買を通じて、利益を上げること」です。アメリカドルといった外国通貨を安いときに日本円で購入し、価値が高くなってから売ることで利益を上げていきます。
たとえば1ドル100円のときに10万円分、全部で1,000ドルを購入したとしましょう。そのあと1ドル120円のときに購入した1,000ドルをすべて売却すると全部で12万円、つまり2万円の利益となるわけです。
FXが持つ特徴のひとつがレバリッジの高さ。日本語に訳すと「てこの原理」という意味です。小さな力を使って、より大きな作用を生み出すことを指します。
FXでは少ない証拠金を元にして、大きな金額の外国為替取引が可能です。小さな資金でも大きな取引ができるため、効率的・効果的にお金を稼ぐことができるでしょう。
日本のFX業者を利用すると、最大25倍のレバリッジを使えます。たとえば証拠金4万円で1万ドル、日本円にして約100万円相当の取引も可能となるのです。ただしレバリッジは大きく効かせれば効かせるほど、当然のことながらハイリスクとなります。大きな損失をこうむる可能性もあるため、注意しなければいけません。
仮想通貨とは?
続いては仮想通貨の概要についてチェックしていきましょう。仮想通貨とはその名前の通り、現実には存在しない通貨のこと。インターネット上にだけ存在している通貨を指します。
2020年5月以降は暗号資産の名称が一般的です。2017年頃までは大きな盛り上がりを見せていましたが、価格暴落や窃盗などが原因となって一時期は淘汰されました。そのあと2020年末頃から、再び人気が戻り始めてきています。
仮想通貨は現実世界に物体としてのお札やコインは存在しません。しかし現実のお金と同じような価値があるとされ、仮想通貨を利用して商品やサービスの購入はできます。さらに他者へ送金することも可能で、種類にもよりますが銀行振り込みのように仲介業者がいないため、比較的安い手数料となっているのも魅力です。
仮想通貨の種類は年々新しいものが登場してきており、現在では2,000以上に上るともいわれています。FXと比べて歴史が浅いことも理由となって、ハイリスク・ハイリターンの傾向が強く、投資初心者はすぐに利益を上げにくいかもしれません。
FXと仮想通貨の違い
FXと仮想通貨の特徴を確認したところで、次にそれぞれの主な違いについて紹介します。
法定通貨を対象とするかどうか
前述したようにFXでは現実に存在している通貨、つまり法定通貨を対象とします。対して仮想通貨はインターネット上にだけ存在する通貨が対象です。
取引ができる日
取引ができる日にも違いがあります。FXは平日のみ可能で、土日は取引ができません。一方の仮想通貨は年中無休で取引ができます。
レバリッジの高さ
FXは日本のFX業者を利用することで、最高25倍ものレバリッジが可能です。仮想通貨の場合は取引所によって差額があるものの、最高で4倍ほどとなっています。
ただし先にも述べたように、レバリッジは高ければ高いほどハイリスク・ハイリターン。非常に大きい損失を出す可能性もはらんでいるため、必ずしもメリットとはいえません。
税金の仕組み
税金の仕組みも異なります。どちらも雑所得となるため、給与所得がある場合は年間20万円以上、給与所得がない場合は年間38万円以上の利益があると税金が発生します。
ただしFXは申告分離課税となることから、どれだけ利益があっても税率は一律20.315%です。また給与所得への税金に影響を与えることもありません。
対して仮想通貨の場合は総合累進課税が適用され、仮想通貨の取引で利益が上がれば上がるほど税率も高くなっていきます。最高で55%にもなるほどです。また給与所得の税率にも影響を与えます。
価格変動の大きさ
最後は価格変動の大きさです。FXは価格変動がそれほど大きくはないため、短期間で大きな利益を出すことは難しいでしょう。しかし高いレバリッジを利用しない限りは大きく損失を出すことも少ないので、投資初心者でも比較的始めやすいのが特徴です。
仮想通貨は価格変動が大きく、ハイリスク・ハイリターンが特徴。一時期は短期間で、億以上の利益を稼ぎ出した人も話題となりました。
FXと仮想通貨はどちらも代表的な投資のひとつです。しかし両者の内容や特徴は大きく異なり、始めやすさや利益の出しやすさにも違いがあります。それぞれメリットやデメリットも異なるため、違いをよく理解した上で、自分に適した取引を始めてみてはいかがでしょうか。