FXは少額で始められる?初心者が意識すべき注意点
「FXはお金持ちが余っているお金でするもの」と思う方もいるかもしれませんが、この考えは半分間違っています。なぜならFXは必ずしもお金持ちだけのものではないからです。会社によっては約5円から始めることができます。しかし「余っているお金でする」という考えは間違っていません。生活に困らない範囲で、余剰資金で行うのが基本です。
FXは少額で始められる?
FXを始めるには専用の口座を開設し、資金(証拠金・保証金)を入れておかなくてはなりません。その資金を元に海外通貨を売買するのがFXなのですが、5,000円や5万円、会社によっては約5円という額でも始められます。
ただしあまりにも少額では損と同様に利益も少なくなりますから、緊張感のない取引を行うことになりかねません。とはいえ、少額でのスタートなら損をする金額も少なくなり、初心者でも安心できますし、FXのルールやアプリの操作方法を覚えるのにもよいでしょう。
少額でもレバレッジを利かせれば?
FXは少額からでも取引できるとはいえ、そんな売買を繰り返しても利益はわずかです。そこで多くの方が利用するのがレバレッジ。「てこ(レバレッジ)の効果」と同じように、わずかな資金で大きな利益を得ることができる取引手法です。FXの魅力のひとつは、口座に入っている資金の何倍もの金額を動かせることでしょう。
FXの最小取引単位
FXは通貨ごとに売買ができるわけではありません。「米ドルを1,000ドル買っておいて」という注文は出せないのです。かわりに用いられるのが「取引単位」です。最小取引単位とは売買できる最も小さな額のことで、多くの会社が1,000単位や1万単位に設定していますが、中には1単位に設定しているところも見つけることができます。
取引単位(lot)とは
FXの売買は「米ドル/円(USD/JPY)」のように、ペアになった通貨ごとに行います。「米ドル/円を買う」のは、米ドルを買って円を売るのと同じことになりますし「米ドル/円を売る」のは、米ドルを売って円を買うのと同じです。
ちなみに「米ドル/円」は1通貨で5円ほどですから1,000単位や1万単位に設定している会社なら、それぞれ5,000円や5万円からFXを始めることができるということです。最初に約5円からFXを始めることができると述べましたが、これは最小取引単位を1単位に設定している会社でFXを始めた場合を指しています。
FXを始める際の注意点
1単位=約5円といった、少額でも始められる気軽さがFXのよいところです。とはいえ注意点もあります。
レバレッジはかけすぎない
1単位ではもちろんのこと、1,000や1万など最少取引単位でFX取引を繰り返していても、大きな利益を出すことはできません。そこで先述のレバレッジをかけることになるのですが、国内のFX会社なら最大25倍のレバレッジを利かせることができます。
これなら大きな利益が見込めるのですが、損もそれだけ大きくなってしまいます。初心者のレバレッジをかける目安は、最大で10倍といったところでしょう。
勘や思い込みでの取引はしない
FXで利益を出している方の多くは、何らかの根拠を持って売買を行っています。過去のチャートの動きを参考にしていたり、株価の上下を元にしていたり、売買を行う理由を持っているのです。
もちろん勘で売買しても利益が出るかもしれません。過去のチャートの動きを元に売買していても、思い込みと何ら変わらないケースもあるでしょう。しかし、何らかの根拠を持つことは、FXで勝ち続けるのに大切なことです。
感情的な取引はしない
初心者の方ほど「損失が出たから、取り返さなくては!」と熱くなりがちですが、感情的な取引は大きな失敗の原因になります。必要なことはあらかじめルールを定めて、その範囲内でFX取引を行うこと。あらかじめ「どれくらい損失が出たらやめおこう」「FXにあてるのは帰宅後2時間だけにしておこう」などのルールを、自ら決めておきましょう。
リスクの大きなペアは選ばない
国内のFX会社では「米ドル/円」を始めとして、数十種類もの通貨ペアを取引することができますが、初心者の方へのおすすめは「米ドル/円」など、メジャーな通貨ペアです。一方で手を出すべきではないのは、トルコリラや南アフリカランドなどマイナー通貨のペア。値動きが激しいので面白味はありますが、情報が少ないという危険性もあります。初心者の方には、あまりおすすめできません。
FXは誰でも少額で始めることができますが、何も考えずに取引を行うのはお金を捨てるのと同じことです。とくにレバレッジのかけすぎは危険です。思わぬ損失をまねきかねません。
そこで必要になるのが先生のような存在です。東京にはFXスクールがいくつかありますから、基本的なことを学んでから始めるとよいでしょう。根拠を持った取引や独自のルール作り、リスクの小さな通貨ペアの選び方など、基本を学ぶ・学ばないの差は、大きな差となってあらわれるに違いありません。